ハステロイ合金の弱点 – ノースヒルズ溶接工業

ハステロイ合金の弱点

木曜日, 9月 25th, 2014 reseed-s

それは溶接後の耐食性の低下である。

ハステロイC-276合金は、そのジレンマへの答えを提供した。このような低炭素と低ケイ素レベルに生産された合金は、溶接部の熱影響ゾーンとそうでないベースメタル比較した際、前者も同じくらい優れた耐食性を持つことが可能になった。

1960年代より、航空機エンジンの設計者は、耐熱合金により高い性能を求めるようになり、そのニーズに答え、ヘインズ-188合金を開発。希土類のランタン(La)にクロム、タングステン、ニッケルとを合金化することにより、さらなる高温に耐えうる金属になった。F15戦闘機のエンジン部にも使用された。

高温合金のさらなる開発により、ハステロイXは、今日の後継X合金となり、ヘインズ-188は、ヘインズ-230合金にグレードアップ。これにより、優れた長期熱安定性と優れた加工性と高温強度と耐食性を兼ね備えた、ニッケル-クロム-タングステン-モリブデン合金となった。

さらに、耐食性が大幅に改善されたハステロイC-22合金が開発された。

これは、クロム、モリブデン、タングステンの組成を現在の組み合わせに微調整されたものである。これは、溶接部を含め、ハステロイC-276と比較すると歴然とした結果となっている。(メーカー公表済)

また、ハステロイGシリーズが開発され、ハステロイG-30が農薬業界で広く使用され、原子力分野、バイオ医薬品分野など多くの分野で使用されるようになっている。

そのほかに、新しいハステロイとしてB-3,C-2000、D-205,ヘインズ242、556、282、HR-120、HR160合金等が導入されている。